
まだかたちのないもの、かたちあるもの — 酒井興業のビジネスをご紹介します
「御社は、何を売っている会社ですか?」
私たち酒井興業は、よくこのようなご質問をいただきます。この問いに、私たちから少し説明が必要になるかもしれません。なぜなら、私たちが取り扱う商材の大半は最終製品ではなく、その手前にある「素材」だからです。
社内では、私たちのビジネスを大きく2つに分けています。
ひとつは、化成品事業が扱う「まだかたちのないもの」。製造現場で使われる化学品、つまり原材料そのものです。
もうひとつは、産業資材事業が扱う「かたちあるもの」。金属や樹脂の材料と、その加工品を指します。
1914年の創業から112年。私たちは輸出入に特化した貿易商社として、世界中から優れた素材を探し出し、必要としているお客様のもとへお届けしてきました。今回は、そんな酒井興業のビジネスの全体像をご紹介します。
グローバルに展開する拠点と、フラットな組織
私たちのビジネスは、そのほとんどで売り手か買い手の一方が海外にいます。国内取引はごく一部であり、輸出と輸入の両方が事業の柱です。近年は「調達先を分散したい」というリスクヘッジのご要望が増えており、中国・インドの両拠点が現地での新規サプライヤー開拓を担い、日本の営業部門とワンチームで動いています。
従業員数は単体で42名、グループ全体で69名。決して大きな組織ではありませんが、だからこその強みがあります。
【拠点ネットワーク】
・国内:大阪本社、東京支店
・海外:米国現地法人(ロサンゼルス)、中国現地法人(上海)、インド駐在員事務所(プネ)
ビジネスの中心はアジアと北米です。加えて、欧州や中東との取引にも積極的に取り組んでいます。この人数と拠点で、世界各地の仕入先とお客様をつないでいます。
【組織体制】
営業部門は「化成品部」と「産業資材部」の2本柱です。そして、貿易・物流実務の専門部隊としてフロントで活躍する「オペレーショングループ」があり、契約から納品までを営業部門とペアを組んで見届けます。
組織は非常にフラットで、各部門に部長が1名おり、メンバー全員が直接レポートする風通しの良い環境です。得意分野を持つ数名のチームリーダーが、一緒に案件を動かしながら若手を育てています。
各部門の構成は以下の通りです。
・化成品部: 部長を含め11名(大阪5名、東京6名)
・産業資材部: 7名(大阪6名、東京1名)
・オペレーショングループ: 9名(大阪8名、東京1名)
加えて、新規事業開発を担う事業開発部(東京)、そしてビジネスの基盤を支える経営企画部(大阪・東京)と総務経理部(大阪)が連携しています。
酒井興業が選ばれる「5つの強み」
110年を超える歴史の中で、お客様から信頼をいただいている理由は5つあります。
1 CUSTOMER NETWORK — 110年を超える強固な顧客基盤
2 ROBUST FINANCIALS — 実質無借金、半世紀以上にわたる黒字経営
3 DIVERSITY — 多様な人材と、異文化への高い適応力
4 EXPERTISE — 各分野の深い専門性と、安全保障貿易管理の包括許可取得
5 SPEED — 迅速な意思決定と顧客対応
私たちが最も大切にしているのは、「スピード」です。少人数だからこそ意思決定が速く、お急ぎの案件では「価格だけでなく、早く確実に持ってきてくれるところに任せたい」と評価していただくケースがしばしばあります。新たな素材が必要になったとき、真っ先に声をかけていただける存在であり続けることが、私たちの目標です。
2つの主力事業と、意外なヒット商品
私たちの基盤となる2つの事業をご紹介します。
1. 化成品事業(まだかたちのないもの)
電子材料やファインケミカルを中心に、幅広い化学品を扱っています。スマートフォンの部材となる原料から、リチウムイオン電池材料、半導体化学品、医薬中間体や、染料中間体まで多種多様です。
ニッチな商材として「ワクチン原料」があります。海外メーカーの原薬を長年独占的に輸入しており、国内大手製薬メーカーのワクチン製造を陰ながら支えています。
このほか、液晶ポリマー(LCP)や天然由来成分モノマーといった樹脂、グラフェン・酸化グラフェンなどのナノ素材も取り扱っています。
2. 産業資材事業(かたちあるもの)
112年前に、欧米から輸入された金属製ねじを販売したのが私たちの原点です。現在では規格品のボルト・ナットから特殊形状のOEMなどのねじ製品に加え、光ファイバーや機能性光学フィルムなどの樹脂製品、炭素繊維材料、金属材料、台車やパレット等の物流機器まで幅広く扱っています。
そしてもう1つ、「果樹花粉」という意外な商材があります。
ある日、樹脂製品の海外輸出をご提案して断られたお客様から、「花粉の仕入ルートに問題があり困っている。海外に拠点があるなら探せないか」とご相談を受けたのが始まりでした。花粉は生き物なので、温度管理(リーファー輸送)が必要です。「化学品で培った知見が活きるかもしれない」と引き受けた結果、10年を超えて現在も続く事業へと成長しました。一見無関係に思える分野でも、既存のインフラとノウハウが活かせるなら挑戦する。それが私たちのスタイルです。
3本目の柱へ:新規事業「フード&パーソナルケア」
現在、新たな挑戦として取り組んでいるのが「フード&パーソナルケア」分野です。
米国スタートアップ企業が開発した、化学合成に頼らない、合成酵素とバイオ転換プロセスによる独自の量産技術によって製造される「Non-Chemicalな100%天然物由来の素材」を展開しています。
中心となるのは、ゼロカロリー甘味料の「ステビア(レバウディオサイドD/M)」です。海外では既に大手食品メーカーで採用されている、安定供給とコスト競争力を備えた持続可能な製品であり、日本国内でも飲料・食品分野の市場開拓を推進しています。
こんな仲間が働いています
酒井興業の社員は、ほぼ全員が中途入社です。化学メーカーの研究職出身者や、まったく違う分野から転職し活躍している社員もいます。営業部門メンバーの4分の1以上が海外出身で、社長はアメリカ生まれのアメリカ育ちと、バックグラウンドは実に多様です。
少人数だからこそ、一人が複数の分野を担当します。素材を探し、海外サプライヤーと交渉し、お客様へ提案して納品までを一気通貫でおこないます。ビジネスを一から創り上げるため、取引の全体像が自分の手の中にあり、自ら案件をドライブできるのが大きな魅力です。私たちが求めているのは、知識よりも先に「知らない領域へ踏み出す姿勢」です。
社会的責任(CSR)への取り組み
2024年度より、創業者・酒井寛三にゆかりのある酒井農園様(石川県羽咋市)とコラボレーションし、私たちの拠点がある地域のこども食堂へお米を寄付したり、幼稚園の夏イベントへ「超大玉スイカ」を提供して子どもたちと交流したりする等の活動を継続しています。
また、災害時に備えたBCP(事業継続計画)手順書も整備し、企業としての社会的責任を果たしています。
次の一手を探して。ご相談をお待ちしています
1914年から112年。私たちはこれからも、次の一手を探し続けます。
以下のような課題やご要望がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
・化学品、樹脂、金属材料の海外からの調達
・グローバルな調達先の分散・リスクヘッジ
・半導体、電子材料分野における新商材探しや販路拡大
・海外メーカーの日本市場展開の窓口
「まだかたちのないもの」から「かたちあるもの」まで。酒井興業は、皆様のビジネスを素材の力でサポートします。
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