
暮らしと産業を支えるヨウ素
みなさんは、「ヨウ素」についてどれほどご存じでしょうか?
ヨウ素は、ヨウ素を含むうがい薬や、X線検査で用いられるヨウ素造影剤などに利用されている、私たちの暮らしに身近な元素です。

ヨウ素は自然界に単体で多く存在するのではなく、地下水や鉱石などに、主にヨウ化物やヨウ素酸塩として含まれています。世界の主な生産国は日本とチリで、両国では原料となる資源や回収方法が異なります。
日本:地下の「かん水」から回収
千葉県の地下には、塩分やヨウ素を含む「かん水」があります。これは、地層に閉じ込められた古い海水に由来する地下水です。天然ガスを含む地層からガスを採取する際に、かん水も地上にくみ上げられます。
かん水に含まれるヨウ素は、主に水に溶けたヨウ化物イオンの形です。一般的には、薬剤などを使ってヨウ化物をヨウ素に変え、液から分離・回収して製品化します。具体的な工程は、事業者や設備によって異なります。
千葉県では、ヨウ素を含む鉱石を掘り出すのではなく、天然ガスの採取に伴ってくみ上げられるかん水を利用してヨウ素を回収しています。
チリ:硝石鉱床に由来する資源から回収
一方チリでは、主にアタカマ砂漠などに分布する硝石鉱床、いわゆる「カリーチェ」に由来する資源からヨウ素を生産します。ヨウ素は、鉱石中にヨウ素酸塩などの形で含まれています。
鉱石を水で処理して成分を溶かし、硝石などを取り出す工程で生じる液にヨウ素を集めます。その後、化学的に処理してヨウ素を分離・回収します。チリでは、ヨウ素が硝石などの生産と結びついた資源として扱われるのが特徴です。
海水や海藻からも得られるのか
ヨウ素は海水や海藻にも含まれています。ただし、海水中の濃度は低いため、大量の海水から直接回収するには、効率やコストの面で課題があります。日本の主な生産源は海水や海藻ではなく、ヨウ素が比較的多く含まれる地下のかん水です。
海藻には、ヨウ素を取り込み、蓄積する性質があります。そのため、食品や栄養の話題では海藻がよく取り上げられますが、食品に含まれるヨウ素と、工業的に生産されるヨウ素の主な原料・回収方法は区別して考える必要があります。
さまざまな産業で活用されるヨウ素
ヨウ素は、人の体にとっても必要な微量元素です。甲状腺ホルモンの材料となり、健やかな成長や新陳代謝に関わっています。
ヨウ素の役割は、栄養素としての働きにとどまりません。ほかの元素や化合物と結びつくことで多様な性質を持ち、医薬品や試薬、化学品の製造をはじめ、研究開発やさまざまな産業で活用されています。
ヨウ素化合物は、種類によって特性や用途が異なり、求められる品質や仕様もさまざまです。製品に求められる機能を活かすためには、用途に合った素材を選ぶことが大切です。
ヨウ素化合物のご相談・展示会出展について
酒井興業株式会社 化成品部では、インドのInfinium Pharmachem社製ヨウ素化合物を独占販売しています。お客様の用途やご希望の仕様を伺い、製品選定のご相談に対応します。海外メーカーとの連携を活かし、製品情報のご案内から輸出入、納品に関するご相談までサポートしています。
また、NEWSでもお知らせしている通り、2026年11月26日・27日に東京ビッグサイトで開催される「Chemical Material Japan」に出展します。ヨウ素化合物をはじめとする製品をご紹介し、製品情報のご案内や、用途に応じたご相談を承る予定です。
ヨウ素化合物についてのご質問や製品選定のご相談は、酒井興業株式会社 化成品部までお気軽にお問い合わせください。素材への理解と国内外のネットワークを活かし、お客様の研究・開発や生産活動を支援します。

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